ハードSFという言葉の意味を知らないひとでも、「2001年宇宙の旅」の原作者(正確には、原作というより、脚本の共同執筆+平行して小説版も書いた、ということだが)といえば、名前くらいは知っているかもしれないひとりの作家が、今朝亡くなった。
サー・アーサー・C・クラーク。享年90歳。
SF仲間が顔を合わせるたびに、「クラーク、まだ生きてるねえ(もうずいぶん前から、からだを壊して危ないと言われていたので)」と、半分冗談めかして話の種にしていたのだが、実際に亡くなってみると、やはり残念である。
「2001年宇宙の旅」の原作(というより、元ネタか)は、彼の「前哨」という短編である。
「幼年期の終り」は、日本では、SFベストテンの上位の座を占めてきた。
SF作家としてだけでなく、静止衛星の概念を考案してくれた人物としても、人類は感謝しなければなるまい。