2月に入ってから仕事が忙しくなって、ほとんど外に出ていなかったのだが、やっとめどが立ってきたので、気晴らしに映画を観てきた。
見たのは、先日お約束した「シムソンズ」。
ソルトレイク冬季オリンピックに出場した、女子カーリングチームの実話を元にした映画だ。
監督は、テレビ版「ウォーターボーイズ」の佐藤祐市、といえば映画の内容は大体想像がつくと思うけれど、その通り、明るく爽やかな青春コメディーである。
自分の将来に対してな〜んの展望もない高校3年の和子は、ひょんなことからカーリング女子チームを作ることになってしまう。
全くの未経験者、和子、菜摘、史江の3人+実力はあるがひととうちとけられない性格の美希のチーム「シムソンズ」が、どう見てもちゃらんぽらんなコーチ大宮とともに、次第にカーラーとして、若者として成長して行く物語だ。
オリンピックに出たチーム、というより、そのチームがやっと産声を上げる過程を描いた映画なので、日の丸を背負ってとかいった気負いや重苦しさがなくて、最後まで楽しく見ていられる。
カーリングのシーンにしても、出演者の女の子達ががんばって、かなり様になるところまでデリバリー(ストーンを投げる)のフォームを造ってくれたので、実際にカーリングをやっている人間から見てもそれほど違和感はなかった。
とくに、カーリング経験者という設定の美希役の藤井美菜の、低い安定したフォームはなかなかのものである(実際にショットが決まるのかどうかは別として)。
ただ、カーリングのベテランであるはずの大宮役の大泉洋が、一度だけ見本を見せるシーンのデリバリー姿には苦笑いしてしまったが(もうちょっとがんばれよなあ、北海道の住民なんだからさあ。夏八木勲氏は、お年だからしかたないにしても…)。
まあ、実際のシムソンズが、あのレベルにいくまではもっと大変だったのだろうが、そこは娯楽映画的中抜きというところで、カーラー諸氏は大目に見てやってもいいレベルだと思います。
カーリングは、老若男女を問わず、誰でも気軽にはじめられる楽しいスポーツです。
でもね、トリノの中継などを観て、あれくらいなら、俺にもわたしにも簡単に出来そう、ひょっとしたら次のオリンピックに行けるかもね、と考えているそこのあなた……現実はそう甘くは、ありません。
和子役の加藤ローサ、なかなかいい味だが、国仲涼子とかなり似通ったキャラだよなあ。