やっと、町の役員が免除になって(まあ、残務処理はまだしばらく続くんだけど)、ひさびさにゆったりとした気持ちで読書。
「イシマル書房 編集部」平岡陽明 ハルキ文庫 600円+税 279ページ
イシマル書房という、小さな出版社の社員や一度は引退した老編集者や挫折を味わった作家たちが、「生き延びる」ために奮闘する物語。
知り合いから、主人公が上田出身という話を聞いて読んでみた次第。
主人公の満島絢子の実家は、上田にある印刷屋で、彼女はインターンとしてイシマル書房に入社して来るところから話ははじまる。
今どきの出版業界の内情が垣間見えて、一気に最後まで読める話になってます。
主人公の視点からだけ話が進められるわけではないので、途中からほとんど絢子の動きが語られなくなってしまったり、ちょっと会話で話が進み過ぎだなと、構成的なところで不満はないわけではないですが、面白く読みました。
なぜ、主人公が上田出身という設定になったのかは謎(作者は横浜生まれ、慶応出身)。