7月24日「河童忌」
・1927年(昭和2年)の今日、「羅生門」「鼻」「芋粥」などの作品で知られる作家・芥川龍之介が、多量の睡眠薬を飲んで自殺した。大正文学の鬼才と呼ばれ、今も多くの愛読者を持つ。彼の命日は、その作品にちなんで、「河童忌」と呼ばれている。(記念日協会)
「羅生門」1950年・大映
監督:黒澤 明
主な出演者:三船敏郎、森雅之、京マチ子、志村喬、千秋実、上田吉二郎 、加東大介ほか
龍之介といったら、まあ、この作品は外すわけにはいかないだろう。龍之介の「薮の中」を元にした物語。
「平安時代、静けさに包まれた真昼の森の道を、夫婦連れの侍が何事もなく通りすぎようとしていた。
だが、その木陰には、昼寝から目覚めた多襄丸という盗賊が潜んでいたのだ。
美しい侍の妻に目を奪われた多襄丸は、侍をだまし、その妻を犯してしまう。
その後、侍の死体が見つかり、捕らえられた多襄丸の詮議がはじまるのだが、当事者たちの言い分は全く食い違っていた…」
カメラワークの素晴らしさで、「はじめて森の中にカメラが入った」といわれた映画。
改めて書くまでもないが、この映画によって黒澤と三船の名前は世界に知られることとなる。
おまけ:1951年のヴェネチア国際映画祭グランプリを受賞。
小学生のころ、一番好きな作家が芥川龍之介だった。
このくらいの話なら、ぼくにも書けるかもしれないと思っていた。
もちろん、大いなる錯覚だった…。